Monday, December 26, 2011

文化としての節電

こちらはすでにクリスマス休暇です。

24日 Heiligabend
25日 Erster Weihnachtsfeiertag
26日 Zweiter Weihnachtsfeiertag

ということで、きょうまでれっきとした祝日。

では、あすは出勤かというと、大学が閉鎖のため、1月までずっと休暇です。

先週金曜、つまり23日ですでに終業でした。毎年、大学の学長から正式なレターが届けられ、「23日18時からは節電も兼ねて大学は閉鎖」と告げられるのです。もちろん生き物や細胞の世話など、どうしてもという理由のある場合は入構が認められますが、あらかじめ申請しておく必要があります。

節電が急に身近になった日本とは違い、こちらではごく当たり前の習慣のようなもの。もちろん、節電を名目に休暇を存分に楽しむということもありますが。

ドイツ人を含め、ヨーロッパ出身者はクリスマス前にことごとく故郷へ帰り、知人や家族と一年で一番の大イベントを過ごすようです。


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Friday, December 23, 2011

Wort des Jahres

ドイツ版「流行語大賞」2011が発表されています。

1位 「Stresstest」 とくにドイツ人が好みそうなことば



5位 「Fukushima」 これは非常に残念



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Wednesday, December 21, 2011

ドイツで受けた意外なコメント・質問

「ドイツの中の日本」というタイトルで最近何度か書きました。今日は、文化や物ではなく、メンタリティの面で刺激を受けたコメントを列挙してみます。どれもドイツ人に言われたことです。

「日本人は寿司を毎日食べてると思ってた」 ― これは定番ですね

「あなたの英語はドイツ人の英語に似ている」 ― 日本で行われた国際学会で居合わせたドイツ人に言われた言葉。どういう意味かは不明。

「アジア人は創造性とオリジナリティがない。中国の海賊版マーケットがその象徴」 ― この発言にはさすがに絶句。ひとまとめにしてしまうなんて!

「4年もドイツに住んだあとに日本に帰ったら、日本人として周りから見られるの?」 ― 「まぁ、あたりまえですけど」とさらっと答えたと記憶していますが、こういう質問が自然に出てくるのか、と印象深かった



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Tuesday, December 20, 2011

とうとう

雪が降りました。土曜から毎日少しは降っている感じです。いまの気温はマイナス2℃、となっています。もともと寒さは苦手ですが、アルプスに近いところで5年目の暮らし、少しは寒さに慣れました。

Saturday, December 10, 2011

まだクリスマス前なのに

 街には、こんな広告がちらほら。いわゆるカーニバル(Fasnacht)のイベントです。




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Wednesday, December 7, 2011

国際生物学賞

 月曜まで一週間日本に行っておりました。国際生物学賞という特別な賞にともなうシンポジウムでの講演の機会をいただいたためです。今回の受賞者であるEric Davidson博士については、いろいろなサイトで紹介されているとおりです。

Eric Davidson博士の研究内容、そして今回のシンポジウムの内容を踏まえ、私の研究、というか私が今回発表した内容がどういう位置づけになるのか。

遺伝子セット自体は変わらないけど遺伝子の制御が変わることで発生プログラムが変化し、おもに動物のボディプランの多様性につながった、とする考えが主流で、Davidson博士の研究もそこから展開したわけです。

全ゲノムシーケンスが行われる以前は遺伝子セットの変化を正確に記述するという、実は基本的な部分については目をつぶって話を進めるしかなかった、したがって、制御が注目されたのはある意味、当然。

全ゲノム(実際には「完全」なものが得られるわけではないが)の情報が得られるようになった現在、これまでの考えではカバーできなかった遺伝子セットの変化をまず正確に記述することが重要です。そして、情報学によるリストづくりに固執することなく、表現型のちがいと結びつけることのできる生物学者の目に触れるところで成果を発表していくことを心がけています。

自分のルーツや今の立場を思い出させてくれる、そしてこれからを照らしてくれる予感のするいくつもの出会いがありました。この貴重な機会をつくってくださった方々に感謝しています。

さいごに、帰りの機内からの写真を一枚。




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Thursday, November 24, 2011

ドイツの中の日本3

再び、ドイツのテレビで流れる日本関連のCMを。

(音声の楽しめる環境でどうぞ)



 これを見たときには驚愕しました。語学教材のCMで、日本語以外の教材も売られているのに、わざわざ日本を取り上げたのです。他の言語を学習しているバージョンのCMは見たことがありません。

シャワーあがりのパートナー(?)に、「なにしてるの?」と聞かれ、「日本語を勉強しているんだよ」と。

え?いままで内緒だったのか、とつっこみをいれたくなりそうなシーンです。

印象的だったのは、下で紹介したビールのCMは、まさに今年3月11日の地震を機にまったく見ることができなくなる一方、「抹茶大好き」のCMは 頻繁に見られるようになったことです。ドイツ在住の方、お気づきになっていたでしょうか。


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ドイツの中の日本2

きょう取り上げるのはドイツで流れる、日本に関係したテレビCM。

(音声の楽しめる環境でどうぞ)



ドイツ語でなんとか会話しようとなどせずに、平気で日本語で注文する日本人。もちろん理解できないウェイトレス。

横から関係の無いはずのドイツ人が、「日本人は優しいから、自分の分もあわせてビール3本注文したいんだって」と自分の都合のいいように勝手に注文してしまう。

でも、日本人はなんのことかわからぬまま満足そうに乾杯。


少なからず、こんな風にみられている、ということなのだと思います。

Wednesday, November 23, 2011

ドイツの中の日本1

 先週末はBaden-Badenという温泉街で週末をすごしました。そこでとった写真を一枚(↓)


仏像の顔の部分だけ取り出したような置物が、日曜日のため閉ざされた眼鏡屋のショーウィンドウに並んでいたのです。しかも、頭から羽のようなものが・・・、生えている。
旅行代理店の店先にも、アジア方面の旅行のプロモーションのためでしょうか、仏像風の置物が置いてあることもしばしば。我々の住む街のよく通る角にも座像があり、息子がもっと小さかったころは、そこを通るたびに「ダイブツ!」と叫んでいたものです。

仏教はもともと日本のものではないですが、それはさて置いて、我々日本人が見たときに「えっ!」と思ってしまう、欧州人あるいはドイツ人の日本やアジアへのイメージやそのエッセンスの取り出し方に出会うことは多いものです。

今日はこの写真一枚だけですが、続いて他の「えっ!」についてもいろいろ書いてみようと思っています。

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Monday, November 21, 2011

ドイツでPhD - 'Organismal Biology'

 私が関わっているMax Planckの大学院プログラムの4月からの学生の募集が出ましたので、宣伝しておきます。

大学院のプログラム名にあるように「organismal biology」がトピックとなっていますので、生態学や動物行動学が主眼です。ゲノム学もこの一環だという考えもあることから私のチームも組み入れてもらうことができました。私の学生一人はこのプログラム内でPhDのためのプロジェクトを進めていますが、分野的にマイノリティなので、プログラム全体のイベントでは少しきつそうです。

ちなみに、今回は私のチームに加わる学生の募集は行っていません。

Friday, November 18, 2011

大学事務についての驚き

今年のコンスタンツはさいわいまだ雪が降っていません。過去には10月に降ったこともあるので、今年の寒さはまだマシなほうか。

年金やら税金やら、最近は大学の事務の人の世話になることが多く、事務の部屋がかたまっている領域に足を踏み入れることが多いです。最初のころは他にも違うところが多すぎてとくに気付かなかったのですが、事務の部屋の基本的な構造に、日本とドイツでは大きな違いがあるのです。

私の見聞はあくまでもここの大学に限られるのですが、おそらくドイツの他の大学にもあてはまると思います。

その違いというのは、


事務方の人が、一人一部屋もっている、ということです。


日本だとたしか、大部屋に10人20人なんてのがよくある風景だと思います。おかげで、コミュニケーションはとりやすそうです。ドイツでは、私が聞いた範囲では、人事や保険など、大学職員や学生のプライバシーに関わる要件を多く扱うので、それら外部のスタッフが相談にきたときなどを想定し、部屋が区切ってあるとか。

一人あたりの面積でいうと、おそらく研究室などが置かれている場所よりも、事務方の領域のほうがはるかに豊かなスペースが確保されているのだ、とあるときに気づいたのです。

そういえば、誰かこちらの非ドイツ人がいっていました。

「この大学にいると、なんだか事務の人の仕事を確保するために研究しているみたいだ」 と。

以前のブログ記事にも書いたように、事務の人にコンタクトをとってみると、「2週間いません。代わりの方にお願いします」と自動返信のメールが返ってくることが、まぁ5回に1回くらいはある気がします。もともと休暇の取得についてのプレッシャーが弱いうえに(研究者でも)、部屋が区切られていて各自独立して仕事をするような環境では、仕方のない結末でしょうか。

またこれもドイツ、ということで。
しかし、以前、立て替えた旅費の返還が6ヶ月遅れたときはさすがに納得いきませんでした。


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Wednesday, November 16, 2011

寒い冬へ、そして欧州で若手PI

昨日あたりからさらに冷え込み、きょうは最高気温5℃となっています。

以前紹介したでしょうか。EUワイドなグラントスキームERCの若手部門(Starting Grant)の応募が最近締め切られました。一方で、シニア部門(Advanced Grant)の受給者の発表も最近行われました。

少なくとも若手部門に関しては、受け入れ研究機関がEU内(厳密に「EU内」かどうかは自信がありません)にあれば、日本からでも世界のどこからでもアプライできるはずです。また、受給決定後、および開始後に受け入れ研究機関を変更することも場合によってはできるようです。若手PIとしての自分の給料も、このグラントから支払うことが可能です。 「ERCを持っている」なんて問い合わせてみたら、よい条件(スペースなど)を与えてくれる研究所・大学は多いだろうということは想像できます。そういうグラントのようです。

Sunday, November 13, 2011

「時代」―桑田佳祐のカバーで

なんとなくそんな気分なんで、これを貼り付けておきます。
音の出せる環境でお楽しみください。

Friday, November 11, 2011

ドイツの年金2

 先日、ドイツの年金受給資格の確認のため、ドイツの年金機構(Deutsche Rentenversicherung)の出張オフィスを訪ねました。

結果をまず書くと、こちらから提出すべき証明書が足りず、また出直しとなりました。ただ、いろいろ新しく知ったことが幾つかありました。ひとつは、私の妻も、仕事をしていないにもかかわらず(老後の年金受給のための月単位の支払いを現在行なっていないにもかかわらず)年金の受給資格があるということです。理由は、3歳以下の子供をドイツで養育していた期間があり、かつ日本での十分な年金支払期間があるからです。はい、非常にややこしいです。

私の場合は、2種類の異なる雇用契約をしてきたこともあり、非常に込み入ったケースかと思います。 そのおかげで、この興味深いテストケースから何か得ようと、大学の事務方のスタッフ2人も、私のオフィス訪問に同行してきました。私としては、ドイツ語でのやりとりに自信がないので、彼らがいてくれて非常に助かったのですが。

個々人で状況は大きく異なると思います。そこで、疑問のある方、あるいはドイツで仕事をしてドイツを近いうちに去る方は、Antrag auf Kontenelaerungという手続きがありますので、これを行うと疑問がは晴れる、あるいは、あとで楽かもしれませんので、おすすめしておきます。これが、まさに私が今行おうとしていることです。(関係書類はこちら

上に書いた、提出を要求された証明、というのは、私の日本での高校在籍を示す書類のことです。高校の卒業証書でよいはずです。次の一時帰国の時に、実家で探すことになります。ドイツの場合、高校卒業時にAbiturという試験をうけて、それがのちのち重要な最初の「学位」となることから、その証明をいつでも提出できるように持っているのが普通のようです。それに対応するものを日本人に求められると少し困ってしまう、ということです。


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Monday, November 7, 2011

初学者のための分子進化学英語教本

 私が教える進化の授業では、教科書にDouglas J. Futuymaの'Evolution'を使用しています。教科書といっても、すべてを網羅する形で進めるわけではありません。正直なところ、指定教科書として図書館に多くの部数が所蔵されているため、変更させてもらえないのです。

このFutuymaの本、実は分子進化学の部分が比較的浅くしかカバーされておらず、正直、満足していませんでした。そこで、とくに分子系統学の部分に関しては、他の教材の必要性をずっと感じていました。

そこで、愛用している本がこちら(下に表紙イメージを貼り付けた)。分子進化、そして分子系統の基礎的なところを、具体的な事例でカバーしており、私の教える2回生にはちょうどよいという気がしています。

著者とコンタクトをとる機会があり、さらに出版社のウェブサイトからLecturer用のマテリアルなどをダウンロードできることもあって、親しみをもって授業に使用しています。





Systematic Biologyという雑誌に載ったこの本の書評はこちら


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Saturday, November 5, 2011

時間の流れとチーズと夢

今日はいろんなことがあり、非常に長く感じる一日でした。
午前中は、最近始めたちょっとした解析と、大学オフィスにて、
事務の人の手を借りてある書類の作成を行なっていました。

その間に嬉しい知らせがメールで届いていました。
今週のはじめには、実は5年くらいまえに始めて、
ゆっくりゆっくり進めてきたプロジェクトをまとめた論文が
受理されたという知らせもありました。
 忘れかけていますが、今日は、別の論文がリジェクトされた
という知らせもありました。
 他にも、いろいろ。

遅くて速い時間の流れをしみじみ感じます。
まだまだ、したいけどできていないことがあります。
踏ん張って、実現したいと思います。

下はスイスのGruyèreというところで2009年の初夏に撮った写真です。 
Gruyèreはチーズで有名なところです。

牛の形のほど等身大フィギュアにペイント
したものがたくさん展示されていました。 
(Cow Paradeという世界規模のイベント)
立ち寄った高速道路のサービスエリアでたまたま見かけたのです。

そのなかで気に入ったのが、これ。

'Life is a dream. Make it real!'




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Sunday, October 30, 2011

時計をずらし冬時間へ

今夜、ドイツでは夏時間が終わり、冬時間へ入ります。

現地の人でも意外とうっかりしている場合もあるので、生活へのマイナスの影響が少ないように、時間の切り替え(Zeitumstellung)はいつも土曜と日曜の間の深夜に実施されます。冬時間から夏時間に切り替わる時も同様です。

こちらに来て知ったことですが、夏時間(サマータイムあるいはデイライトセービング)を実施している国のあいだで、その切り替わりのタイミングが必ずしも同調しているわけでないのです。

たとえば、今年はドイツでは今日10月30日で夏時間が終わり、アメリカ(そしてカナダ)では、11月6日、つまり一週間遅れで夏時間が終わります。注意していないと、大陸間のリアルタイムでの連絡で失敗することになります。

私は今年の春に、まさにそういう失敗をしてしまいました。あるゲノムアノテーションコンソーシアムの電話会議が、その大陸間の切り替わりのはざまにたまたま行われ、1時間ずれて準備していたのでした。運悪く私以外は全員北米の研究者だったので、そのときは気づきようがありませんでした。その失敗で、大陸間のタイミングのずれがあることを初めて学んだのでした。

Thursday, October 27, 2011

ドイツの年金1

ドイツで暮らすにあたり、日本人には馴染みにくい社会保障の制度の違いがあることは、以前の記事に何度かに渡って少し書きました。

違いは、年金のしくみにもあります。日本では、受給資格期間は、最低25年だと思います。一方、ドイツではなんと5年です。

その違ったしくみの両方に関係して暮らす人のための取り決めが、「日独社会保障協定(年金協定)」です。日本のドイツ大使館のページに、紹介があります協定の全文(3ヶ国語で書かれている)が、このページからアクセスできるようになっています。

おなじみのドイツニュースダイジェストのページに、この協定の適用条件などの説明があります。

日本への帰国後に、ドイツの年金を請求する手続きを助けてくれるプロの人もいるようです。


(この話題、後日書いた続編もあります)


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ドイツの育児支援

こちらに来たときに「あんまり進んでないな」と驚いたのが育児支援。日本は遅れているらしいから他所では進んでいるように思えるだろうなんて思っていた気がします。

とはいっても、母親の就業率は日本に比べれば高いだろうし、法も整備されているようす。

あとは、職場で有給休暇や育児休暇がとりやすい、というか見えないプレッシャーみたいなものを感じなくてよい雰囲気になっているとはいえるでしょう。

ここで、たまたま見つけた、育児関係の記事2点へのリンクをはっておきます。

1.ドイツで急増する「パパ育休」(雑誌「東洋経済」より)

2.「育児手当」から「親手当」へ-家族政策のパラダイム転換 (学術雑誌「外国の立法」より)


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Wednesday, October 26, 2011

Bundespräsident Wulff auf Staatsbesuch in japanischer Präfektur Fukushima

ドイツのWulff大統領がFukushimaを訪れたとのニュースが昨朝こちらのTVで流れていました。

海外の要人が被災地入りしたのは、これが初めてなんでしょうか。でも、ドイツはかなり慎重な姿勢をとっていましたから、おそらく他の国が先を越して行っていると想像します。

Tuesday, October 25, 2011

冬学期の憂鬱

明日は、この冬学期に入ってはじめて講義を行う日です。科目は2回生向けの「進化生物学(Evolutionsbiologie)」です。

生物学の学科の授業ですが、心理学など、他の学科の学生も単位目当てで聴きにくることがあるので困り者なのです。というのも、彼らは分子生物学の知識がほとんどないからです。

講義は英語で行います。というか、ドイツ語のものは私はもともと担当していません。 それがいまの職に就くときの条件でしたから。

それにしても、キリスト教の影響の強いこんなところで育った学生に、「神の創造などではなく、進化こそが事実です」なんてことを教えるのは、いつもぎこちないものです。そういえば、私自身は、「進化」を信じない考えにちょっと触れたのが15歳のとき、そして、それをはっきり認識したのは、19歳のときでした。そのときのイベントと自分の抱いた感情はいまもはっきり覚えています。

とはいっても、おそらくアメリカで言われているような状況はこちらにはなく、サイエンスの一部として進化を認めることは、ここでは当たり前のようです。

5年目に入り、この辺の仕事もさすがに慣れました。しかし、明日はすごく困ったことがひとつ。

市のバス会社が、またストライキを決行するのだとか。ストは10月に入って3日目となります。

一部のバスは走るらしいですが、さすがに授業に遅れるわけに行かないので、確実な方法で通勤しないといけません。


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リンク訂正

先日の確定申告の情報、そして用紙へのリンクが生きていなかったようです。
こちらからたどると手に入ります。

Sunday, October 23, 2011

ドイツで確定申告

自営業などの場合には、確定申告は当然義務化されています。私はそうではありませんが、毎年行ってきました。

といっても、たとえば2007年分は2010年まで、と遅れても大丈夫、ということで(場合によると思うので、期限は必ず各自チェックしてください!)、あとの年にずれ込んだこともありましたが、2010年分まで4年分すでに済ませたことになります。

詳しいことは「ドイツ」「確定申告」というキーワードで検索すればいろいろ日本語でも出てきます。ドイツ語ですが、オフィシャルな規定はこのファイル中に書かれています(2010年分)。用紙もインターネットで手に入ります(たとえばここ)。

私の場合、日本からの引越があった2007年分は4000ユーロほど、そのほかの年でも200~700ユーロほど返ってきました。

プロの税理士さんに頼むと、法定で16%の手数料を支払うことになります。私の場合は、大学の事務にサポートしてくれる人がいるため、その人にひと通り教えてもらったあとは、すべて自分で行い、なんとかやってきました。地元の税務署(Finanzamt)には、サービスセンターといって、質問に答えてくれるカウンターもありますので、そこに質問しに行ったことも。どうもドイツ語でないと答えてくれないようで、楽ではありませんでしたが・・・。

教員やいわゆるポスドク、あるいはPh.D.学生として、大学など研究機関からの契約のもとで研究に従事している人も、この確定申告を行い、必要経費などを申請し、還付を受けられる可能性が大いにあるということです。


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Friday, October 21, 2011

もう冬

一週間弱、日本へ行っておりました。日本へ発つ前は、まだ秋っぽい日和でしたが、おとといこちらに帰ってきたときは、もう冬の様相。空港から家に向かう途中、寒いし、雨だし、列車は遅れるし、なかなか大変でした。

例のごとくスイスのチューリヒの空港に降り立ち、そこからスイスの国営鉄道に乗りました。列車が遅れるのはスイスでは比較的珍しい・・・、はず。

昨日も最高気温が10℃以下、そして最低0℃でした。

私にとって5度目のドイツの冬、今回は雪の多い冬になるのか、どうなのでしょう。

Monday, October 10, 2011

日本の心を

うちの5歳の息子、夏に日本に帰国した際に、祖父母のところでいろいろ新鮮な体験をしてきたようです。そのうちのひとつが、将棋です。

祖父が手を抜いて勝たせてくれるものだから余計楽しかったらしく、ルールをしっかり覚えてきました。日本でプラスチックの駒を1セット仕入れてきたので、ドイツでダンボールを切って将棋板をつくってみました。


さて勝負、と対戦してみたところ・・・

私は手を抜くのではなく、いわゆる駒落ちでやってみたのでしたが、飛角金銀桂香歩落ちでも私が勝ってしまいました。でも、真剣に勝とうと挑んでくるので、まことにあっぱれであります。



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Saturday, October 8, 2011

ドイツあるある

俗なのですが、こんなサイトを見つけました。

大げさなのもありますが、「あー、あるある」って思ってしまうようなことばかりで結構おもしろい。

たとえば、「子供の友達に、名前呼び捨てで話しかけられる」

私もありました。まー、別にいいのですが、日本ではそんなことまずない。

Friday, October 7, 2011

バスストライキ

日本は次の月曜、祝日で休みなのですね。

こちらは、地元バス会社のストライキです。月曜、火曜、と。

Für Montag, den 10.10. und Dienstag, den 11.10. kündigt ver.di Busstreiks an. Die meisten Buslinien können nicht bedient werden, ebenso sind die Schulbusse vom Streik betroffen. 
バス会社のHPより)

権利はちゃんと行使して主張するのがこちらの文化、といっておきましょう。

さて、私はバスなしでどうやって出勤しようか・・・


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Sunday, October 2, 2011

Authorship オーサーシップ - どこまで含めるか

以前何度かここに書いたとおり、研究者の日常のストレスのほとんどは論文執筆・出版に絡むものだといってよいでしょう。 では、論文の著者として、誰をどういう順序で含めるべきなのか、どうやって決められているのでしょう。

研究者でないとわかりにくいであろうこのトピック、もしかしたら、ノーベル賞受賞についてのエピソードなどでしか聞いたことのない人もいらっしゃるかもしれません。

とくに理系、そして分子生物学系の研究者でこの点について敏感な方はご存知と思いますが、 いくつかの雑誌が、以前より具体的にガイドラインとして明記するようになってきています。

たとえば、雑誌Genome BiologyPLoS Geneticsの場合:

'Acquisition of funding, collection of data, or general supervision of the research group, alone, does not justify authorship.'

などという一節があります。ここでは、そうです、一番問題となりやすい(と私が思っている)箇所について述べた部分だけ抜粋しています。あとは、各大学・研究機関の独自のガイドラインなどあれば、それを盾にして、著者の顔ぶれ、そして順序を健全に決めるべきでしょう。私の勤務する大学やこちらの周辺の大学では大抵、探せば、そのような規定は存在します。とはいえ、一筋縄ではいかない場合が多々あるのが現実と思います。

そういえば、ノーベル賞の医学生理学賞受賞者の発表はいよいよ明日ですね。

先日の綺麗な夕焼けの写真を最後におまけ(我が家のバルコニーより)



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Friday, September 30, 2011

ここに居る理由

先日書いた滞在許可の延長申請について、昨日が2回目の役所での面会の予定でした。 というか、そのはずでした。しかし、担当者は、「明日ですけど」といってとりあってくれませんでした。まぁ、こちらではたまにあることです。勘違いしていたのでしょうか。

本日、改めて面会へ。ところが、どうも申請した電子許可証は届いていないとのこと。当初は「3~6週間でできます」といっていたのが、今は「4~8週間で・・・」ということに変わっているらしい。ちょっと無理なシステムを導入してしまったことに気づいたのか・・・。

私は、結局、仮の許可証を発行してもらい、ひとまずドイツに居続けることができることになります。明日、これまでの許可証が切れることになっていたので、ギリギリ。しかし、大人ひとり20ユーロの追加出費。どちらのせいで仮の許可証が必要になったのか、考えると、こちらが払わなければいけないというのは全くおかしな話。

「ドイツに居続けることができる」と書きましたが、はたしてここに本当に「居たい」のか?安いユーロに、不条理な数々の難解なシステム(少なくとも私には)、・・・そしてもうすぐ寒い冬がやってくる。

ここに「居たい」のか?はっきり言って答えはNO。しっかり自分で選んで、決めて、進んでいきたいと思います。

ゲノミクス-ワークショップ

2012 Workshop on Genomics, Český Krumlov, Czech Republic
Core Workshop: 8 - 21 January 2012
Advanced Topics Session: 23 - 25 January 2012

どちらかというと学生のトレーニングのための講習に近いものです 

Sunday, September 25, 2011

教育から自分が「得る」ということ

先週木曜、金曜と、こちらの大学院プログラムのコースで講義・実習を行いました。 すでにいわゆる博士課程に入り、自分のPh.D.のプロジェクト、そして指導教官も持っている学生のためのコースでした。

大学院プログラムの名前は 'Chemical Biology' となっていますが、学際的なフォーカスというより、いまだうまく打ち解けないChemistryとBiologyが共存した構造になっています。そのため、化学専攻の学生がついてこれる、そして新たなものを得て帰れる内容にする必要がありました。

私は、分子生物学全般における進化的思考の重要さを 'homology' そして、'tree-thinking' という2つのキーワードで伝えるとともに、ゲノムアノテーションの実際と分子系統樹の実践的解釈法を講義しました。そして、遺伝子推定と軸としたゲノムアノテーションの実習を提供しました。

自分の担当分が、2日で計5時間。 他の2人の担当分も一部聴講し、準備も含めると、結構な時間をかけたことになります。

学部生の講義などの場合、よい講義をできれば、より多くの学生が自分の講義に興味を持ってくれて、結果的に、自分の研究チームに貢献してくれるかもしれない、という明確なモチベーションを持ってのぞむことが多いのです。対して、今回の博士学生対象の場合は、その面ではほとんど期待できませんでした。

しかし、今回の講義・実習では、講義内容の準備のための下調べ、学生の反応、そして何より、実習パートで学生が導き出したいくつかの新たな情報を総合して、自分が多くのものを得た気分に浸ることができました。こちらでの教育活動をはじめてからさすがに時間がたった分、全体の状況を把握しやすいし、いろいろな機会を前向きにとらえ、自分のものにしていくことができるようになってきたのだと思います。

これで、冬学期開始前の一大イベントが済んで、3週間後に冬学期がスタートです。そちらの講義からもいろいろ得られるように、いろいろアイデアを練っています。


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Monday, September 19, 2011

いきなりの冷え込み

ついこないだまで夏のなごりを感じられる日和だったのに、昨日から一転、晩秋のような冷え込みに襲われています。

本日は最高気温13℃、最低6℃でした。

予報によると、もう一度もちなおして20℃くらいまで上がるのだとか・・・。

Sunday, September 18, 2011

学会・ワークショップ情報、もう少し

・This EMBO Practical course 'Computational Molecular Evolution'
co-sponsored by Heidelberg Institute for Theoretical Studies
April/May 2012. Creta, Greece.

毎年、定員に対して多くの応募があり、主催者側も選考に苦労しているそうです。2年前もギリシャのクレタ島で、昨年はイングランドのHinxtonで行われました。





・GRC Symposium 'Computational Biology of Molecular Sequences'
November 10-11, 2011. Barcelona, Spain.



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