Tuesday, June 21, 2011

グラント(研究費)申請についての驚き

こちらの大学では、大学からの直接の研究費の支給が充実していると思います。私は日本でいういわゆる「講座(Lehrstuhl、直訳?)」の一部として小さな研究チームを持たせてもらっているような状況なので、その大学からの研究費を直接受け取る立場にいません。ですので、正確な額や用途による内訳などは詳しく知りません。ただ、私のようなグループにも、少し違った種類の大学からの直接の研究費の支給は存在します。

これ以外に、内部の競争資金、そして外部の競争資金をとっていくことが大事です。研究プロジェクトを走らせるための人件費、コンピュータ、実験試薬だけでなく、出版費用、会議出席のための旅費なども必要です。

日本の学術振興会(JSPS)にあたる機関は、ドイツでは、DFG(German Research Foundation)と呼ばれています。ドイツ語では、「Deutsche Forschungsgemeinschaft」というのですが、ドイツ語ですから、この「Deutsche」という部分は、文のどの要素として置かれるかによって格変化します。

それはよいとして・・・・

一般の研究者がグラント申請する場合、通常「Sachbeihilfe」(「消耗品費サポート」のような意?)というカテゴリーに申し込みます。博士号を持っていれば誰でも申請できるはずです。この応募規定が驚きだったのですが

1.英語でも申請可(これは助かる。まぁ驚きは少ない)

2.申請フォームがない(A4で30枚までということと、含めなければいけない項目いくつかは規定されています)

3.締め切りがない!一年のいつでも申請可。審査は年4回。結果通知まで通常6-7ヶ月。

4.自分の給料を申請できる!(すべての場合に当てはまるわけではないが、条件が合致すれば、オプションとして)

5.博士の学生の(ポスドクも?)給料を申請できる(以前のブログ参照)。学生の実験補助アルバイトの給料も申請できる。しかし、技官・秘書の給料は無理。

6.若手枠みたいなものがなく、大御所の先生たちとも同じパネルで審査を受ける。

DFGのスタッフは積極的に学会の年会などに顔を出します。審査員の研究者と、ガイダンスの機会を設けたりもします。

もうひとつ

7.外国人はドイツ語学習の費用も申請できる。私はいま走っているDFGグラントをひとつ持っていますが、申請時になんだか面倒に思い、この費用を申請しませんでした。少し後悔しています。

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