Thursday, June 16, 2011

学部のそと、大学のそと・・・

ドイツへ来て最初は、文字通り右も左もわからなかったなぁ、と最近よく思います。
地理的なこともそうですが、人のネットワークについても、そして物事が動くシステムについても。大学の中のこと、そして大学を出て、街に出て、日々の暮らしについても。

私のいる小さな街の小さな大学には日本人はあまりいない。しかし、少しはいる。今日、偶然ランチをともにした化学科(Fachbereich Chemie)の人を通じて、日本人に遭遇。同じ建物に数ヶ月もいながら、これまで会ったことはありませんでした。博士課程の途中で1年弱の滞在の予定だとか。

すでに去った人がほとんどですが、いわゆる文系の日本人と知り合ったこともあります。歴史学の人、法学の人、言語学の人、そして政治学も。よく考えてみると、日本ではほとんど交流のなかった分野だな、と思いました。研究スタイルも、時間の使い方も、グラントの申請の仕方もぜんぜん違うのです。こういう環境ならではの発見でした。

ちなみに、こちらでは、いわゆる文系の学問もScience(「Wissenschaft」)に含まれるというのです。そもそも、このWissenschaftというドイツ語の単語の意味が「Science」とは少し違うのですが、ドイツ人にとっての「Wissenschaft」の英語訳は自然と「Science」となるようです。

私の父親は考古学者なのですが、ドイツ人に「あなたのお父さんも Scientistだったんですね」なんていわれると非常に違和感があり、「いやいや、ちょっと違うんですけど・・・」と心の中で反論してしまいます。この点について、実は、英語圏では日本の感覚に近いという意見を聞いたことがあります。

時間が少し経って、どういう日本人の人が来て、どこへ行くのだろうか、と単に興味本位で気になったりするわけです。

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